ワシントンDC 2002/11 :11月25日

2002年11月25日

たっぷり寝て9時に起き、元気いっぱいで観光開始です。良い天気…ちょっと寒いかな、でもダウンコートを着ているので、問題ナシです。
まずはビジターセンターへ、地図をもらいに行きました。ビジターセンターのある建物に入ろうとすると、セキュリティ・チェック!ま、マジですか?単にそこ(指さし中)、そこに行って地図が欲しいだけなのに〜。以前に来た時(911の前)もここへ来ましたが、全くのノー・チェックでした。ここは地下にフード・コートもあるというのに。

とか地図をゲットし、モールへと向かいました。真っ先に見えたのは、モールの中心にあるワシントン・モニュメントです。手前のブースでは、何やらひとだかりが。チケットを配っているようです。無料?何のチケットかしら???
「モニュメントに上る整理券だよ」
前に来た時は工事中で閉鎖されていたのですが、今はオープンになったのですね。もちろん並んで整理券を貰いました。一番早いのは12時からで、あと1時間ちょっとあります。
「それまでアメリカン・ヒストリーでも観る?」

国立アメリカ歴史博物館国立アメリカ歴史博物館。以前来た時は時間がなくて、一部しか観れませんでした。ここもセキュリティ・チェックがありましたが、簡単にカバンの中を見るだけでした。
「うっそ、空いてる…」
でもきっとこれが普通でしょう。前回はインディペンデンス・デイだったので、混み過ぎていただけ。以前はホール中央に巨大な振り子がありましたが、今は撤去されていました。代わりに目立ったのは、巨大なアメリカ国旗です。
「さて、何を観る?」
前に観た歴代ファースト・レディーの展示も、押すな押すなの大盛況だったのが、今日は閑散。おかげでゆっく〜り観れました。混みようが余りに印象的だったのか、展示内容も結構覚えていました。

そしてこの展示の向かえにあったのが、特別展示の『セプテンバー・イレブン』です。電子辞書を持参していたので、分からない単語は調べながら、一つ一つ、説明をじっくりと読みました。数々の写真、「大丈夫だよ、今は消防士と一緒なんだ」と最後に奥さんに電話した後に亡くなってしまったカメラマンのカメラに残っていたフィルム、NYに実際に貼られていた行方不明者を捜すチラシ、真っ白になったカバン、ワールドトレードセンターのフロア階数を示すひしゃげたプレート、発見された飛行機の破片などなど。観ている人は皆、言葉もなく、エリア内に置かれた椅子の横にはティッシュの箱がいくつか用意されていました。
「時間だよ、行かなくちゃ」
まだ観ていない展示がありましたが、また戻ってくることにして、私たちはモニュメントへ向かいました。

青空に映えるワシントン・モニュメントワシントン・モニュメントに戻ってきました。DCではこのモニュメントより高い建物を建ててはいけないため、遠くからでもよく目立ちます。まだ時間が少しあったので、周りをぐるっと見て回り、時間別の列に並びました。吹きっさらし…ちょっと寒いです。
入り口では当然のごとく、セキュリティ・チェックがありました。それが終わると、一人一人に「ジョージ・ワシントン マン・アンド・モニュメント」という冊子が手渡されました。冊子といってもフル・カラー、カラー写真とカラーイラスト満載の70ページで、ツーリスト・マップ付き!
「えー、(入場料)タダなのに、こんなの貰って良いのかしら?」
と思わず言ってしまいました。太っ腹!>アメリカ。(でも後で荷物になりました。)

エレベーターの中では、係の人がモニュメントの歴史などを話してくれます。今は上までアッと言う間に上がれますが、昔はスチームで何十分も時間がかかり、しかも水滴が落ちるので傘が必要だったんだよー、なんてことを言っていました。(多分。)
そして展望台に到着。と言っても、外に出れるわけではなく、小さな窓が2つずつ、4方向に付いているだけです。東には国会議事堂、北にはホワイト・ハウス、西にはリンカーン・メモリアル、そして南にはポトマック川とジェファソン・メモリアルが見えます。窓の上には、そこから見える今の景色の写真と、昔の景色の写真が並んで貼られていて、違いが分かって面白いです。今は公園のところが、昔は工場(?)だったりしていました。
「満足した?」
「満足した」
1つ下の階には、ちょっとした資料の展示とお土産屋さんがありました。

ホロコースト記念博物館「お腹空いたー」
1時です。次に行く予定のホロコースト記念博物館の予約は2時。それまでにご飯を食べないといけません。
「…どこで?」
そう、ナショナル・モールと呼ばれる、博物館やら記念館やらばっかりのこの区間にはレストランなぞないのです。あるのは博物館の中にあるカフェのみ。ハッキリ言って高い&余り美味しくない。でも仕方ないです。
「ホロコースト・ミュージアムにもあるよね」

ありました、建物は別ですが、裏口(と言っても立派)の隣にミュージアム・カフェが。
「ここで良いよ」
とドアを開けたら、セキュリティ・チェック!こ、ここでも…ちょっとパクつくだけなのに。
カフェは2階で、社員食堂をうんと小さくしたみたいな感じでした。カウンターは一つで、2種類のピザ(既に出来ていて保温中)と既にパックされているサンドイッチ、サラダ、スナックなどが主でした。日本のコンビニの方が充実してます。
「あー、ピザでいいや」
テーブルは15くらいあったでしょうか、使われていたのは3つほどでした。一番奥のテーブルには常連と思われるおばちゃん達が陣取っていました。休憩時間にいつも来ているようです。
味はまあ想像していた通り…期待してないから良いのですが。

「時間早いけど、ミュージアムのショップでも見よう」
早々にカフェを後にしました。

ホロコースト記念博物館には常設展示と特別展示があり、常設展示は整理券を配っての人数制限があります。以前来た時は、整理券が入手出来ずに悔しい思いをしました。今回はその雪辱戦?です。
ここはクロークがあるので、コートとカバンを預け、身軽になって観ることが出来ました。カメラは預かってくれませんが、中での撮影は禁止です。そうそう、両展示とも入場料は無料です。

整理券を渡し、エレベーターで4階へ行きます。
その前に「そちらから1つお取り下さい」と言われ見ると、小さな冊子のようなものが男女別になって置いてありました。表紙を見るとIDカードとあり、8〜12ページくらいです。このカードに書かれているのは、実際にホロコーストを生きた実在の人物の物語。白黒の写真、名前、誕生日、誕生地、そして簡単な紹介が1ページ目に書かれていて、フロア(テーマ別になっている)の最後に次のページをめくって下さいと書かれています。私のカードは、ユダヤ人家族の3姉妹末っ子でした。

4階のテーマは、1933〜39年、ナチの台頭です。どうしてナチがあんなに幅をきかせるようになったのか、ナチが使ったプロパガンダ、人種的偏見のイデオロギーなどが、ムービーを多用して詳しく展示されています。ユダヤ人と関係を持ったため、酷く罵られたプラカードを胸から下げて歩かされている女性の写真、ユダヤ人ではないけれど知恵遅れであるがために殺された子ども達…アウシュビッツ以外にも悲しいことがたくさんありました。
ムービーが多いせいもありますが、説明を丁寧に電子辞書を使って読んでいたら、このフロアを見るだけで1時間以上もかかってしまいました。でもそれだけの価値ある展示です。そういえば、私たちのすぐ後に来た日本人のツアー団体は、ガイドに付いて点々と飛ぶように展示を見て、アッと言う間にいなくなってしまいました。おそらく私たちが4階を見終わらない内に、博物館を出ていったのではないかしら?

3階のテーマは、1940〜45年、ユダヤ人強制収容所です。収容所へとユダヤ人を運んだ貨車があり、その中を通ると、収容所の門があります。貨車はがらんどうでしたが、小さな窓がついていました。映画で観たのと一緒です。この中にたくさんの人が詰め込まれて運ばれたのでしょう。門には「一生懸命に働けば自由になれる」といった意味の言葉が書かれていました。もちろん嘘で、こうして人々を安心させたのです。ガス室の模型や、収容所のベッド(というか棚?)、海水を飲ませたり、冷水につけたりといった人体実験のムービーもありました。これらムービーは、子ども達には見れないように低い位置に設置され、間に1メートル以上の高さの壁があります。没収されたすさまじい数の靴、入れ墨された番号…言葉が出てきません。

2階は最後のフロアで、救助、解放がテーマです。各国がどんな風に手を差し延べたのか、模型やムービーで紹介されています。助かった人も、よくこれで生きていられるというくらいに痩せていたり、まるでマネキンのような死体の山を処理していたり…。
と、ここで突然、全ムービーが落ちました。時計を見ると5時15分、閉館15分前です。
「そ、そんな〜。あと少しだったのに…」
ゆっくり観過ぎでしょうか。
「また来れば良いよ」
「え、また?」
うーん、でも確かに観れないと思うと、余計に観たいです。よし、再訪問決定!

夕食は、前回来た時に余りの美味しさに感動したオシデンタル・グリルへ行きました。モニュメントがすぐ目の前に見えて、オープン・テラスで食べる食事は最高!なのですが、冬なので当然オープン・テラスはありませんでした。残念。何となく近寄りがたいものを感じつつも、思い切って入口のドアを抜けると、目の前には歴代大統領の絵がどーん!「コートをお預かり致します」きゃー!全然ドレスアップしてないのに…良いのでしょうか。
別に良かったらしく、窓際の一等良い席に案内されました。まだお客さんはほとんどいなくて、いてもスーツ姿のビジネスマン。旅行者らしき人は見えません。飲み物から始まって、コースメニューのように食事は進み、最後も当然のようにデザートメニューが出てきました。ちなみに接客態度はパーフェクト、文句の付けようがありません。
肝心の食事はといえば、前回ほどの感動はないにしろ、とても美味しいです。フランス料理かと思うほど手が込んでいるし、ステーキの焼き具合も最高、デザートはちょい甘過ぎ・過剰装飾でしたけど。
「地下鉄の駅はどこですか?」
と訊いたら、実に丁寧に教えてくれました。でもその駅と言うが、ホテルの最寄り駅でもあったので、結局2〜3ブロックほど歩いて帰りました。

TVでは映画『フォレスト・ガンプ』をやっていたので、ワシントンDCのシーンが観たくて、思わず観ました。明日はスパイ・ミュージアムに行きます。

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