サウスダコタ 2001/09 :09月03日

2001年9月 3日

朝。デッドウッドを出発する前に見ておかなくてはいけないところが残っていました。それは、ケビン・コスナーと彼のお兄さんが経営しているというカジノです。有名だろうからすぐ見つかるよね、と高をくくっていたら、大してお店の数があるわけじゃないのに、昨夜は見付からなかったのです。
「ホテルの観光マップにも載ってないしねえ??」
ネットで名前と住所を探しました。
「うーん、こりゃ店の前、通ってるな」
「それっぽいのあったっけ?」

で、朝また来てみました。あった、あった、その名もミッドナイトスター!『ダンス・ウィズ・ウルブス』で使用した衣装や小物が並んでいます。壁にはポスターがいっぱい…何故か日本製が多いような?
2回にあるギフトショップにも寄ってみました。オリジナルグッズが並んでいます。店番のおじさんは気さくな人で、客が私たちだけのせいか、いろいろ話しかけてきました。でも特にファンではないので、買うモノがありません。
「カジノの写真撮っても良いですか?」
「どうぞ、どうぞ」
で撮ったのが上の写真です。人がいないぞ?と思われると思いますが、本当にここには1人もいませんでした。1階のスロットマシーンは繁盛していたんですけどね。多分午前中のせいかな。

さて、今日の観光のメイン1はお隣のワイオミング州にあるデビルズタワーです。映画『未知との遭遇』で有名になりました。ひたすらフリーウェイを走ります。車も少ないので、かなりのスピードです。
「何もないねえ…」
ひたすら続く草原、たまに牛や馬がいるくらい…飽きます。

ようやく遠くに、小さいデビルズタワーが見えました。
「あれだーっ!」
「すげー遠いっ!」
気の遠くなるような遠さです。まだプリンくらいの大きさにしか見えません。でもここまで来て帰る人はいないでしょう。目指せっ、デビルズタワー!
デビルズタワーは、マグマが固まって出来たものだそうです。長い年月で周りは浸食され、マグマの塊のこれだけが残ったとか。私は何もないだだっ広いところにこれがポツンとあると勝手に思っていましたが、実は周りは森林に覆われています。
デビルズタワーには面白いキオワ族の伝説があって、ビジターセンターにも絵が飾られていました。伝説によると、7人のインディアンの娘たちが森で遊んでいると、大きな熊が襲ってきました。彼女たちは木々の間をすり抜けて逃げましたが、熊は追いかけてきます。もうダメだと思った彼女たちは、低い岩の上にジャンプして、神に祈りを捧げました。すると岩はどんどん高くなり、彼女たちを空高くへと持ち上げました。怒った熊は伸びていく岩に飛びつき、岩壁には深い爪跡が残りました。娘たちはどんどんと天へ押し上げられ、プレアデスの7つの星になったそうです。
デビルズタワーの岩壁は、本当に熊の爪跡のようになっています。
デビルズタワーには、デビルズタワーを1周出来るトレイルがあります。すぐにでもトレイルに行きたかったのですが、まずはぐっと我慢して(何故?)ビジターセンターへ行きました。そこにはこの辺りで見れる動物や植物などの展示がありました。小さいお土産屋さんもチェック。
「喉乾いたねー」
しかしペットボトルなどの飲み物は売られていません。諦めてトレイルに行くと、入り口のゴミ箱に「ここで捨ててから中へ」みたいな表示がありました。もしかするとゴミ捨て防止のために販売もされていないのかも知れません。

デビルズタワーの真下はなかなか怖いです。というのも、崩れた岩がそのままゴロゴロしているから。熊が引っ掻いたような岩肌は、そのままの形でずるずる崩れているそうです。
「ぜーぜー、はーはー」
ここのトレイルは、マウントラッシュモアのようには整備されていません。あちこちに黒こげの木が倒れてます。山道です。足場が悪いし、坂も多いのでかなり疲れます。皆適当に岩場に座って休み休み歩いていました。
トレイルを1周するのに約1時間もかかってしまいました。後半はかなり疲れていて、まだかな、まだかな、と終わりを待ちわびていました。デビルズタワーは角度によってかなり見え方が違うので、それはなかなか面白かったのですが。

「喉乾いたねー」
しかし売店はありません。離れたところに建物があったので、それかと思って見に行ったら、トイレでした。しかし途中で無料の望遠鏡を見付け、並んで私たちも見てみました。
「ロッククライマーがいるのが見えるー!」
下からも見えたのですが、休んでいるのがよく見えます。ここは登録をすればデビルズタワーを登ることが出来、指導もしてくれるそうです。
「国立公園を出たところに売店があったから、そこで飲み物を買おうよ」
私たちはデビルズタワーを後にしました。
ひたすら来た道を戻ります。今日出発したデッドウッドをこえて、さらに先のラピッドシティまで。遠い…。
1本道をぶっ飛ばしていたら、突然渋滞になりました。???と見ると、5、6台先に農作業用の車がのんびりと走っていました。抜くに抜けない場所なので、渋滞…その車が横道に入った途端に流れ始めました。
「…」
寝てしまい、起きたらもうラピッドシティでした。
「帰りは早いと言うけれど、本当だねー!」
「…起きて運転していたボクは早くないぞ…」
あはは、そうですか。何でも1台の車と競争するように、どんどん他の車を追い抜いてここまで来たらしいです。しかし、その車が急に追い抜くのをやめました。「?」と思って追い抜いたら、何と前にいたのがパトカーだったそうで。ひゃひゃひゃ、捕まらなくて良かったですね。

今日の2つめの観光ポイントは、バッドランズ国立公園です。
「あとどれくらい?」
「40分くらいかなー?」
遠い〜〜〜。
さて、バッドランズへとフリーウェイをひた走る中、道路沿いにしつこいほど並ぶ「ウォール・ドラッグ」の立て看板に気が付きました。それがもう半端でないしつこさ、宣伝文句も様々で、
「ハネムーンにウォール・ドラッグ」「子どもも遊べるウォール・ドラッグ」「コーヒーは5セント」「恐竜にも会える」
と言った次第。最寄り口が近付くと、
「次でおりましょう」「最後のチャンスです」
と続きます。余りにもしつこいので、途中でサービスエリア(とは言わないかも…あるのは観光案内所・トイレ・自動販売機のみ)に寄った時、ウォール・ドラッグの地図とチラシを貰ってきました。それを見てさらに謎が深まります。
「バッドランズの帰りにでも寄ってみようか?」
立て看板に乗せられました。

フリーウェイをおりて、右に行くとバッドランズ国立公園、左に行くとウォール・ドラッグです。ウォール・ドラッグの宣伝は相変わらずでしたが、ここは後と決めて、ガソリンスタンドでガソリンを入れ、右の道へと進みました。
でこぼこはあるけれど真っ直ぐな道、周りは草原以外な〜んもありません。まだまだバッドランズ国立公園は遠いのでした。

再びうとうとしかけたところを、
「入り口だ!」
という夫の声で起こされました。周りを見ると相変わらず何もありませんが…。
入り口でお金を払って地図をもらい、中へと入りました。
しばらく車を進めます。もらった地図を見てみると、かなり広いです。入り口で聞いたところ、車でざっと見るのにも1時間かかると言われました。
「ところどころ観光のスポットがあるそうだから、それを適当に見ていこう」

最初に着いたのは、高台のようなところです。車から降りるとすごい風!髪がぐちゃぐちゃになって鬱陶しい〜。
「おおーっ」
しかしその景色には感動!ミニ・グランドキャニオンとも言えるのかな、隆起した地層が美しいです。しかもずっと身近な感じ。
「良いね、良いねー!」
夫はえらく気に入って、写真をバシャバシャ撮っていました。
その後は適当にスポットを回りました。全部見ているといくら時間があっても足りないので、飛ばしつつ…。
「って、飛ばしてばっかりじゃない!」
「だって同じような景色ばっかりなんだもん…」
うーむ、さっきはあんなに感動していたのに。飽きるの早すぎ。
「トレイル歩く!見る!!」
とここのスポットも飛ばそうとした夫を無理矢理戻し、歩いたトレイルは化石のトレイル。ところどころに、イノシシやタヌキ、シカの祖先の化石が展示されています。
そろそろ出口かな、というところで、またトレイルを発見しました。これまた通り過ぎようとした夫を呼び戻し、トレイルへ。道は山のようになっている場所の裏側へと続いています。
「おお〜っ」
ここは地球?という景色。しかもトレイルは途中で切れて、勝手にどこへでも行けるようになっています。ざくざくと歩いていく人や、山を上る人もいます。突然断崖となっている絶壁には、ちゃんと手すりがついてました。
「すごいところだねえ」
ひとしきり眺め、車へ戻ります。暑くて、乾燥してて、体力を奪われました。
「あれ、これ虫じゃない?」
へ?と服を見ると、埃?というくらい小さい点が動いてます。ひええ、小さくて分からなかったけれど、こんな虫が飛んでたんですね。タンクトップを着ていた私は、虫が直接肌に触れたらしきところが、後日赤くなりました。

バッドランズ国立公園の帰り、うるさいほどの看板宣伝のあったウォール・ドラッグに行ってみました。サービスエリアでもらった地図によると、ここの町全体がウォール・ドラッグを中心に出来ているようです。駐車場を探すと、結構いっぱいです。おおお、どんなところなのかしら?
入り口から中へ入ると、ちょっと昔の町風になっていて、両脇に店が並んでいます。店はいわゆるお土産屋さんです。出来たばかりという中庭へ出ると…。
「しけたデパートの屋上?」
う〜む、でも写真を撮っている人もいますぞ。大宣伝していた恐竜は、その奥にいました。定期的に電気が入り、ウォーと鳴いて動きます。
「……」
「まあ…田舎の観光地なんだねえ…」
壁に貼ってあったネイティブアメリカン達の写真はなかなか面白いと思いましたが、食事もいまいちだし、欲しいものもないので、トイレだけ借りて外へ出ました。本当はここで夕食にしようと思っていたのですが〜〜。

結局、夕食はホテルチェックイン後に近くの中華屋で済ませ、早々に就寝。この3日間、それぞれ違うモーテルのチェーンに泊まりましたが、どこも大差ナシということが分かりました。

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