7時20分、NYに到着しました。風邪気味ということで夕食後に風邪薬を飲んでいた夫は、飛行機の中で見事に熟睡。一方、私はと言えば、乗る前に寝てしまったのと、途中で映画『トイ・ストーリー2』を見てしまったこともあり、寝不足でした。時差3時間は結構辛いです。
「荷物出てくるの遅いね〜」
JFK空港のユナイテッドの到着ターミナルは、余り大きくないし、古くて暗いイメージです。ようやく荷物をピックアップして、「さあ、マンハッタンへ!」と外に出たら、思わず空気の冷たさに息が詰まりました。
「寒い〜っ」
そそくさと建物の中に退却。交通案内カウンターを探すことにしました。
「あった、あった!」
そこでホテル名を告げて、シャトルバスに乗ることにしました。
「8時19分に来るって」
あと約20分…仕方ないので、ベンチに座って待ちます。
「来ないよ〜」
8時半になってもバスは来ません。
「まあ、こんなもんだろう」
と夫はのんびり。早くホテルで落ち着きたい、しくしく。しばらくして、ようやくバスのお迎えが来ました。途中で他の人もピックアップして、全部で9人でマンハッタンへ。道路には雪が残っています。運転も荒いですが道も悪くて、掴まっていないと転げてしまいそうでした。
あちこち各自目的のホテルを回って下ろしていくのですが、私たちは3番目で、ホテルに着いたのは9時半でした。(到着してから2時間〜!)アーリー・チェックインのお願いをしていたので、早速チェックイン。
「少し寝るね」
とシャワーを浴びる夫に言って、私はベッドに潜り込みました。
夫に起こされたのは、11時過ぎ。
「ご飯食べに行こうよ〜」
「あと10分」
うう、ネムイ…。
「10分経ったよー!パソコン繋いで、メールも落としたし」
「う〜、あと少しぃ〜」
余りの眠さに、メールなんてどうでも良いです。このまま寝たらどんなに気持ち良いかしら。ああ、でもそれじゃ夫が可哀想だし。そんな葛藤で、起きるのに30分以上掛かりました。
「支度するから待て」
顔を洗って、髪をとかして…さて、着込まないと。おもむろにカバンから取り出したのは、ダマール社のババシャツ、もといあったかお姉しゃんシャツ。カリフォルニアでは着る機会はないですが、持ってきて本当に良かったです。上下着込んで手袋、コート、戦闘態勢完了。12時にホテルを出ました。
「うわ、さむぅ〜」
道路に出た途端に襲う冷気、冷風。タイムズ・スクエアが目の前、1ブロック先なのでそこへ向かいますが、余りの寒さにカメラを出す気にもならないし、ぐるっと回って速攻、近くの店に入りました。
「寒すぎるー」
そこは気さくなイタ飯屋さんという感じだったのですが、案内されたのが窓際。目の前にタイムズ・スクエアが見えるのは良いのですが、窓の近くは外の寒さが伝わって冷え冷えしています。外を歩いている人は、顔マスクをしたり、マフラーでぐるぐるに首や耳を巻いていたり。
「あの気持ち、分かるよね〜」
私はマルガリータピザを頼んだのですが、ハッキリ言ってダメでした。ピザソースを使っていないピザなんて、ビザじゃないッス。
レストランを出て、歩いてロックフェラーセンターへ。確か数ブロックのはずです。
「寒い、寒い、寒いよ〜」
しかし歩いている内に段々と麻痺してきました。マンハッタンは碁盤の目になっているのですが、周りの建物が高いせいか、時々方向感覚を失います。
「どこ行くの?セントラルパークはあっちだよ!」
「あれれ??」
有名なツリーを見ようと思ったのですが、見付かりません。あれ〜?あれ〜?とうろうろ。諦めて次の目的地、近代美術館に向かうことにしました。
「やっぱりちゃんとした地図買わなきゃ、ダメだよー」
「あ、NBCだ。私、ここのツアーに前、参加したんだよ」
と歩いていたら、ロックフェラーセンターのツリーのあるところに偶然出ました。
「これじゃない?」
「そうだね…」
すごい混雑です。皆、橋の下を覗いているので、何かと思ったらスケートリンクでした。
「よくニュースで出てくるところだよ、ここ」
「へえー」
ツリーは夜見た方が綺麗だね、と場所の確認だけでそそくさと移動。(寒かったし<これが一番の理由?)
途中、場違いに大きい教会があったので、中に入って見学しつつ、ホテルでもらった地図で、近代美術館の確認をしました。
「ここってセント・パトリック教会というんだって」
「有名なの?」
「そうみたい」
何とも行き当たりばったりな観光ですが、ステンドグラスが綺麗でした。
MOMA、近代美術館に着きました。建物の中に入ってホッ、ああ、本当に寒かったです。
「ここってショップが面白いんでしょう?」
チケットを買って、中へ。最上階に上がって、順々に下りながら見学しました。写真、彫刻、オブジェなどいろいろあるのですが、近代なだけにかなり難解…。
「これって何か意味あるの?」
「うーむ?シュールだね」
とワケの分からない感想を言い合いながら、一階まで下りてきました。地下にカフェがあったので、ジュースを買って一休み。疲れた〜、と気が付いたら寝ていました。短時間に深く寝たのか、かなりすっきり。
「疲れちゃったねー、美術館って疲れるよねえ」
本当はこの後、グッゲンハイム美術館も制覇しようと思っていたのですが、ちょっと体力的に無理そうです。
「どうしようか?」
「エンパイア・ステート・ビルに行きたい!」
「良いよ、それで…」
どうせ行こうと思っていましたし。重い腰を上げて、寒い屋外へ出ました。
「地下鉄乗ろう、地下鉄!」
目の前にちょうど駅があったので、クレジットカードで15ドル分のメトロ・カードを買いました。地下鉄の料金は、距離に関わらず1回1ドル50セントです。自動改札口でメトロカードを所定の場所に通すと、小さなスクリーンに「GO」と表示されて、バーを押しながら中へ入ることが出来ます。
一方、出るときは料金が一定なので、バーを押して出るだけ。精算が必要ないのって、良いですね。
エンパイア・ステート・ビルの最寄り駅に到着。寒い〜、と言いながら外に出ると、
「???エンパイア・ステート・ビルってどっち?」
あんなに高い建物なのに、周りの建物も大きいので全然分かりません。寒くて地図を出して確認するのも億劫で、適当にこっちだろう、と言う方に歩き始めました。
「あれ、何かあるよ。あれって…」
「マジソン・スクエア・ガーデンだ」
どうやら反対に歩いてしまったようです。マジソン・スクエア・ガーデンも観光ポイントなのですが、今回の目的は別です。
「寒い、寒い〜」
と信号を渡ったら、ビルの隙間からエンパイア・ステート・ビルが見えました。
「あった、あった!あれだ!」
エンパイア・ステート・ビルに入ると、正面にクリスマスらしくツリーとリースが飾られていました。
「まだ夜景には早いね。日没が見れるかな」
ところが地下のチケット売り場に行ってビックリ。ものすご〜い列、フロアを半周しています。並びに並んでチケット購入後、2階でセキュリティチェックを受けて、いったんエレベーターには乗れるのですが、下ろされたところでまた列<そこからの眺めもかなり良かったですけど。日没はとっくに過ぎて、最上階に着いた時は、すっかり夜景になっていました。
エンパイア・ステート・ビルはガラス越しではなく、外に出て夜景を見ることが出来ます。これがもう〜っ、
「寒いーっ、ってより痛いーっ!」
風の強いこと、冷たいこと。もう泣きそうです。何枚か写真は撮りましたが、もう我慢出来なくて中に入りました。手袋をしていなかった夫の指は、既に動かず。か、過酷過ぎます〜〜〜!!!
長時間並んでようやく上ったので、一応土産屋を見たりして時間をつぶしましたが、もう外に出る気力はなく、今度は下りるために並び始めました。途中、下りるのを頑なに拒む子どもに困っているお母さんがいて、皆の注目を集めていました。建物を出るまで泣いてイヤがっていたあの子、かなり頑固ですね〜。
「予約したステーキ屋さんに行く?」
「7時でしょ?まだ早いんじゃない?」
「でも迷うかも知れないし」
と再び地下鉄に乗って、レキシントン・アベニューへ向かいました。
予約していたステーキ屋さんに到着しました。予約の電話をした時の応対がぞんざいで、何か大衆食堂って感じだったよ、と夫は言っていたのですが、来てみればリムジンが目の前に停まっているような立派なレストランでした。
「盛装してないけど、大丈夫かな」
「すごい、ドレス着ている人いるよー。良いの〜?こんなラフな恰好で」
時間は少し早かったのですが、予約もしているし、思い切って中へ入ってみました。予約をしている旨を告げると、すぐに席へ。もちろん、コートと荷物はクロークに預けました。
座ってよく見ると、絶対にあの恰好じゃ電車には乗らないよなー、という、パーティみたいな恰好をしている人もたくさんいましたが、私たちのようなラフな恰好をしている人もかなりいたので、ホッとしました。
「さて、何を食べよう?」
このレストランはステーキはもちろんですが、シーフードも美味しいし、何と言ってもワインの種類が豊富だそうです。余りお腹の空いてなかった私たちは、前菜用にシュリンプ・カクテルと、それぞれステーキ(夫はフィレ、私はマッシュルームの入ったソースのかかったもの)を頼みました。
「付け合わせはいかが致しますか?」
パンもあるし、おそらく肉だけでお腹いっぱいになるだろうし、山ほどポテトやほうれん草、コーンが来ても食べれないと判断した私たちは、付け合わせを断りました。この時、ウェイターさんがちょっと驚いた顔をしたのが、気にはなったのですが…。
出てきたシュリンプ・カクテルは、地元で食べるような一口で食べられるような海老ではなくて、海老フライに使うような立派な海老でした。さすが、シーフードも売りにしているだけあります。
そして次に出てきたステーキに絶句。私のはまあ、想像したような量でしたが、夫のフィレは超ビッグ・サイズでした。普通フィレと言えば、四角い形で厚みが少しあって小さめ、だと思うのですが、夫のはサイコロのような形で厚みがハンパじゃありません、しかもでかい。ウェイターさんが運んで来た時、周りの人も驚いて見ていたくらいです。さらに付け合わせを頼んでいないので、夫の前に置かれたのはその肉の塊のみ。
「あー、あれだね。はじめ人間ギャートルズに出てくる肉みたい」
肉自体は美味しいのですが、いくらなんでもこんなに食べられるはずがありません。(しかも肉だけだし。)4分の3くらい食べて挫折してました。
「もう牛肉は当分見たくない!!」
そうでしょうね〜〜。
ステーキ屋を出ると、
「ここからなら歩いて4〜5ブロックだよ、ホテルまで」
と夫が言うので、歩いて帰ることにしました。NYというと夜は怖いイメージですが<?、全く安全です。犯罪者も寒くて家に入っているのかも知れません???
「おい、どこが4〜5ブロックだって?」
行けども行けどもホテルは見えず…。
「あれ〜、おかしいねえ。ははは」
倍くらい歩いたところで、昼間見たロックフェラーセンターのクリスマスツリーに出ました。さすがに夜は綺麗です。しかもすごい混雑。
「写真撮る?」
「今度で良いよ」
今度って…また来るの?でも余りに寒いので、カメラを出す気にもなりません。まあ、いいやとすぐ思ってしまいます。
9時過ぎには無事、ホテル到着。ああ、あったかい…と言いたいところですが、部屋はいまいち暖かくありません。
「暖房UP、暖房UP!」
とは言っても、Tシャツ1枚だとちょっと肌寒い?と言った程度の温度はあるんですけど。それにしても静電気のすごいこと!!もうバチバチいってます。
交代でお風呂に入り、ネットをやってのんびりして、気が付けば12時。8時に目覚ましをセットして、今日はおやすみなさい。