サンフランシスコ 1999/10 :サンフランシスコへ

1999年10月17日

8時起床。昨日のうちにキッチンとトイレ、お風呂掃除を終えていた夫は、今日は朝から部屋の掃除です。私はその間、洗濯と荷物準備。10時半には出たいね、と言っていましたが、何だかんだと車に荷物を乗せた時には、11時半を回っていました。
「間に合うかなあ?」
「間に合うよ。だって飛行機って4時でしょ」
「ボクは1時間早いんですけど」
うーん、それを見込んでも余裕だと思うんですけどねえ。

道路が空いていて、アッという間に成田。車を預けて、駐車場のバスで空港へ向かいます。
「ターミナルが違ったら、最悪ここでバイバイだね」
ええっ、何それ。満席で一緒の飛行機が取れなかったため、夫はノースウェスト、私はユナイテッドなのです。それってヒドイ、と慌ててガイドブックを調べました。
「…一緒みたいだけど?」
「そっかあ、新しいターミナルかなあ」
今、成田は直しているんですね。半分が閉鎖されていました。

早速、夫がノースウェストカウンターでチェックイン。荷物を預けたので、スーツケースがなくなりました。私が持っているのは、機内用のボストンバックのみ、荷物は預けない予定です。
「お腹空いたから、何か食べる?」
「私、2時集合だから、あと30分で食べられるところね」
「集合ったって、別に遅れたって良いんでしょ」
えー、でも2時にカウンターに来てください、って言われているのに。
「そんなにピリピリしなくても良いんじゃないの?」
「自分はチェックイン済ませたから、良いだろうけど、私は時間を守りたいだけよ」
「…」
いきなり険悪ムード。私、ピリピリしてる??でも夫だって、チェックイン間に合うか心配していたじゃない?

幸い、入ったレストランはすぐに頼んでモノが出てきたので、そそくさと食べて時間通りに私はチェックイン出来ました。チェックインを待っている間に周りを見ると、皆2人連れのようです。あああ、ヤダなあ。
保険の手続きをして、5万円をドルに両替。お金は全て夫に預けます。私が持っているのは、前回の旅行で残った11ドルだけ。ま、飛行中は必要ないでしょうけどね。
「そろそろ出国手続きをしよう」
「えー、まだ早いんじゃない?」
「混んでるから急いでって言ってたし」
夫の方が絶対にピリピリしていると思うンですけど。出国手続きが済むやいなや、そのままゲートに向けて歩きます。やっぱねー、焦っているよねえ、絶対。
「じゃあ、向こうでね」
夫のゲートは階段を下りた先だったので、私はそこでバイバイしました。引き留めても、夫は気が気じゃないでしょうし。
「じゃねー」
あっさり。泣くようなシーンじゃないですけどね。

「急に暇になったなー」
私は出発までまだ1時間以上あるので、適当に座ってポケッ〜。この旅行のために買った文庫本を早速取り出して、読み始めました。でも余り読んでしまうと、飛行機の中で暇になるので注意して。
ふ〜ん…。よく見ると、1人で時間を持て余している人は、結構いるんですね。私のように本を読んでいる人、パソコンをやっている人、何やらメモっている人…女性も少ないけどいます。外国人の方が多いかな。
「私はどんな風に見えるんだろう…」
夫の乗った飛行機は、もう日本を離れています。遠くに離れていく夫、それを1時間遅れで追う私の飛行機。何か、変な感じですねー。
そうこうしている内に、ようやく搭乗時間になりました。

私の席は窓際。真ん中が空いていて、通路席に座ったのは同い年くらいの男性でした。山ほど資料のようなものを持って、何か書いたり、パソコンのようなものを出して打ったりしています。
「日本の新聞を読んでいるから、日本人ね」
横目で見ながら思いました。出張でしょうか。それにしても、隣に人がいないから、ちょっと広々です♪
乗ってからずっと軽食の時間も、私は本を読んでいました。読み始めたら面白くて…でもさすがに食事の時間は中止。食事はチキンとビーフで、私はビーフを頼みました。
「ビーフはどうですか」
チキンを食べていた通路席の男性が、いきなり話しかけてきました。

「は?」
「ビーフはいかがですか。美味しいですか」
「……。まだ食べてないんですが」
私は機内食では基本的にパンやサラダ、デザートしか口をつけません。熱モノ?を食べると気持ち悪くなってしまうのです。
「えーと…(気まずい雰囲気)サンフランシスコは、観光ですか」<気を取り直して
「あ、そうです。夫が先に行って、待ってるんですよ」<別に釘差しというワケじゃないですが
「良いですねえ。僕は乗り換えてアトランタまで行くんですよ」
「大変ですね。お仕事ですか」
「仕事…ええ、仕事以外のナニモノでもありませんよ。…実は僕は○○スポーツ新聞のスポーツ部の記者なんです。アトランタでゴルフの取材がありまして」
「そうなんですかー」
この記者さん、喋ること、喋ること。この後、デスクがいかに人使いが荒いかから始まって、1日に3回の締め切りがある話、新聞は実は3種類発行されていて、それに合わせて原稿も直さないといけない話などなど、たくさん話してくれました。どれも知らないことばかりで、私には新鮮で面白かったです。

機内が暗くなると、会話もなくなり、それぞれ眠りにつきました。と言っても眠りは浅く、私は本の続きが気になって、途中で起きて読んだりしました。9時間の飛行、足がだるいです。
ようやくサンフランシスコ空港が近づいてきました。窓からは、キレイにゴールデンゲートブリッジが見えます。
「キレイですねえ」
と記者さん。着地まで、またひとしきり話をしました。

「やっと着いた〜!」
降りる時に私を前に入れてくれたので、記者さんと並んで空港内に入りました。まずは入国審査…と思いきや。
「サンフランシスコは荷物が先なんですよね」
皆、わらわらとターンテーブルに集まっています。
「あ、じゃあ、私は荷物預けてないので」
記者さんとはあっさりここでサヨナラ。もう会うこともないでしょう。親切な人でした。

真っ直ぐと入国審査に向かった私、ガラガラなのを見て、ラッキー!と思いました。ところが、荷物が少ないことを不審に思われ、審査直前に呼び止められてしまったのでした。
「あなた、荷物はそれだけ?」<ちなみにここから先、英語です
「そうです。夫が先の便で着いてるので、私の分の荷物も持ってくれてるんです」
「…(いかにも怪しそう、という目)お金はいくら持っているの?」
「え…11ドルだけです」<恥ずかしいな、これ
「仕事は何してるの?」
「(仕事?何でそんなこと聞かれるの?)えっとWebデザインしてます」
「デザイナー?!」<えらく驚いた感じ
そんな質問をしながら、私のパスポートや書類をわさわさ見る係の人。ひー、怪しまれてますぅ〜。
「ま、いいわ。行って!」
書類に何か書かれて、手渡されました。ほっ、これですんなり通れるのかも。

「荷物それだけ?どれくらいいるの?」
ところが入国審査のカウンターでも、また胡散臭そうに見られてしまいました。
「1週間です。夫が先の便で着いてるので、彼が私の荷物を持っているんです」
再び説明する私。
「便が違うの?何で?取れなかった?そんなことあるのかい??」
そんなこと言われたって〜。入国審査って、「わんうぃーく」「さいとしーいんぐ」「せんきゅー」で普通、済むんじゃないんですかー。えーん、荷物が少ない人がいたって、良いじゃないかー。

何とか判子をもらって、入国審査通過。続いて税関検査です。2人の人から、
「荷物それだけ?何日滞在するの?」
だ・か・ら〜、あうあう。そのくせ、
「果物持ってない?」
と聞く税関の人でした。荷物少ないんだから、果物なんて入らないって。ちょい、自棄。

スーツケースがないおかげで、あちこちで質問攻めにあってしまいました。こうなるんじゃないかとちょっとだけ心配していたのですが…荷物受け取りは入国審査の後だと思ってたんですよね。

何とかクリアしてロビーに出ると、夫が待っていて手を振って来ました。
「ぴー、スーツケースないから、大変だったよぉ〜」
「わははは。ちゃんと出てこれるか心配だったよ」
無事、合流。
「ノースウェスト、食事まずくてさ〜」
「ユナイテッドはまあまあだったよ。○○スポーツ新聞の記者さんとずっと一緒だったの」
「ふ〜ん。…それって女性?」
「男性」

さあて、今度はレンタカーしてホテルへ向かわないと。この時、朝の9時過ぎでした。
サンフランシスコ空港は現在工事中で、レンタカー屋さんまで行くには、無料のシャトルバスに乗らないといけません。バスで10〜15分ほど。これって、結構遠いです。
「レンタカーの予約は済んでいるから、すぐ乗れるよ」
ハーツの会員である夫、電光掲示板に名前と番号が乗っていて、その番号のエリアに行くと既に車が用意されていました。
「これでもう乗っていけるの?」
人を介さないで良いんですね、これは便利、合理的。いつものようにドアを開けて貰うのにドアの前で待っていたら、
「そっちは運転席」
と夫に注意されました。そうかあ、外車なんだ<?

「ホテルへの行き方分かる?」
「多分…これに書いてある」
渡されたのは、行き方が書いてある英文メールのプリント。私たちが予約したホテルは、北上したサンフランシスコ寄りではなく、10分ほど南下したフォスター・シティという街にあります。このあたりは友人の家も近いし、料金的にも手頃なのです。
「まずは101フリーウェイをサンノゼ方面へ…」
車は100キロほどのスピードでフリーウェイを走りました。

説明が良かったので、無事ホテルに到着。(途中、曲がる場所を間違えて、何故かスーパーの駐車場に入る、という失態はありましたが…。)荷物を持って、レセプションへ。時間は10時過ぎ、2時のチェックインにはまだまだの時間ですが、私たちは事前にアーリー・チェックインの要請をしていたので、すぐに部屋に入ることが出来ました。
「疲れた〜、眠い〜、お風呂入りたい〜」
荷物をソファに投げて、ベッドにごろん。
「着いたってSさんに連絡しなきゃ。電話番号分かる?」
「私の手帳に書いてある」
う〜、眠いです。午後からSさんと会って観光案内をしてもらう、なんて話をしていましたが、行けそうもありません。電話を終えた夫は、
「夕食を一緒に食べるのに、5時にここで待ち合わせした。それまでどうする?」
「寝る。シャワー浴びたいけど、浴びると目が覚めるから、起きてから入る」
そして2人とも爆睡…夫などは、3時半にセットした目覚ましがガンガンに鳴っているのも気付かずに寝ていました。

4時15分にハッと目が覚め、夫を揺り起こしました。
「シャワー浴びる時間がないよ〜!」
「ボクはいいから、めぐと急いで浴びなさい」
お言葉に甘えてシャワー。はあ〜っ、気持ち良いです。シャワーが固定式なのがちょっとですが、湯もいっぱい出るし、満足です。着替えが終わった約束の5時ちょっと過ぎ、友人のSさんが部屋に来ました。
「久しぶり〜」
春にこちらの会社に就職したSさんと会うのは、実に半年振りです。

「Mさんから連絡あった?」
「んにゃ、ないよ」
今日はこれから、Sさん、Mさんと4人で夕食です。Mさんに電話をして、ロビーで待ち合わせ。Mさんの車で101フリーウェイを南下し、パロアルトへ向かいました。
「何食べるの?」
「中華料理。チャーハンが美味しいんだよね」
ふーん。途中、フリーウェイからサン、ネットワークアソシエイツ、オラクルなどの本社が見えました。さすが、シリコンバレー。
「パロアルトはある程度収入のある人が住んでいる街でね、子供たちの将来の夢が『パロアルトに住みたい』だったりするんだよ。成功した人間になる、という意味だね」
ほほぉ。
「でも同じパロアルトでも、イーストパロアルトは危ない。車で通るのは良いとして、停めるのは怖い。アメリカは、本当に通り一つ挟んで、危ない地域になるからね」
見るとすぐ分かるよ、と言われ、近くを通りました。
「まず停まっている車がボロいでしょ。あと窓に鉄格子が入っている」
ふむむ…まじまじと見てしまいました。

中華料理でお腹いっぱい。ついつい頼みすぎてしまうんですよね、でも残った物はお持ち帰りです。ホテルに冷蔵庫がないので、これはSさんの手に渡りました。
「まだ時間早いし、どんな暮らしか見るのに、私の家に行ってみますか」
とMさん。アメリカ生活を見るのは初めてなので、お邪魔させていただくことにしました。
Mさんはアパートの一室を購入しています。行って驚いたのは、まず駐車場が日本のように誰々の場所、というのが決められていなくて広いです。3、4台持っていても、置く場所には困らないでしょう。
「あ、靴はそのへんに脱いでね」
ドアを開けると、玄関マットのようなものが敷いてあって、そこに靴が並んでいました。なるほど、アメリカだから土足、つまり玄関がないのですね。
「広いですねえ」
リビング、とても広いです。しかも家具のセンスが良く、居心地も良さそうです。
「こちらがキッチン」
キレイです、しかも広い!食器乾燥機とオーヴンはデフォルトで付いているようです。
「ここがクリーニングルーム」
大きい洗濯機と乾燥機が、どんと置いてありました。
「これは備え付けのものですか?」
「あ、これはね、前の住人と交渉して、置いて行ってもらったんですよ」
はあ〜、かなり良さそうな立派なモノです。
「ここが仕事部屋で…」
ここも広い。こういう1ルームに住んでいる人が、東京にはたくさんいるでしょう。(私はそうでした…。)
「で、ここが寝室。そっちがバスルーム、そこはウォーク・イン・クローゼット」
うわー、寝室だけで我が家のリビング以上の広さです!しかしここはプライベートルームなので、そそくさと退散しました。さすがアメリカねえ、ドアの奥には広い空間があるのだわ、と感心していたら、今度は反対側に歩いて、
「こちらがゲストルーム」
ま、まだ部屋が。これが噂の2ベッドルームというヤツなのですね。これ以外にも、使われずに物置状態の小部屋もありました。もう、むちゃくちゃ広いです、感動です。

「賃貸でお金払っていくのがばかばかしくなっちゃってね」
その後、アメリカの税金や預金の話をしました。アメリカは税金が3〜4割と高いので、かなり関心が高いようです。それにしてもこれくらい広いお部屋で、いくらくらいするのでしょう。日本だったらちょっと買えないでしょうねえ。
「あ、ケーキの本」
男の人にしては珍しい本が棚にありました。
「実は好きなんです」
へえ〜…。
「オーヴンあると、ケーキとか作りたくなりますよね」
と夫。おいおい、ホントかい。

9時にはホテルに送り届けてもらいました。はあ、疲れた。長い1日でした。
ところで、何気につけたTVでタッキー発見!!
「魔女の条件やってるよ〜」
吹き替えかとドキドキしてみたら、日本語でした。日本語放送があるんですね。CMが面白く、在住日本人向けのもので、「海外引っ越しは××」とか「日本食スーパー○○」とか日本語でやっていました。この番組の後には、ヘイ!ヘイ!ヘイ!もやっていました。
でもメラトニンを飲んだ私は、11時過ぎにはもう夢の中だったのですが…。

サンフランシスコ 1999/10 :シリコンバレーへ

1999年10月20日

アップル社の前で7時半起床。今日はいつもより1時間早い9時に出発して、サンノゼ方面に行くことにしました。
「あっと、その前に地図買わなきゃ」
私たちの持っているガイドブックには、サンフランシスコの地図しか載っていないので、ホテルのショップでサンノゼ方面マップを買いました。これで出発OK。
目指すはもちろん、クパチーノのアップル本社です!

フリーウェイを乗り継ぎながら、約1時間後にクパチーノ到着、すぐにアップル本社を見付けました。とても広くて、綺麗です。アメリカの大きい大学(アップル本社)に来たら、いくつもの校舎(部署別社屋)が点々とあり、その間は広い道と駐車場、そして花壇で埋められていた、という感じでしょうか。建物も全体的に低く造られていて、余裕があって、カッコイイです。
「格好いいなあ、アップル」
特にアップル社を好きでない夫も、ここには感動していました。

「写真、撮りたいよ!」
「でも車、どこに停めよう??」
ぐるぐる走っている内に見付けた『ビジター』の文字。おおっ、とそこに車を停めてみましたが、これってアップル本社へのお客様用の駐車場では…?
「ここ、停めて良いの?」
「やばいかな」
見付からないとは思いますけど…何しろ、外には人がほとんど歩いていませんから。

アップル本社「でも中は見れないんでしょ?」
「うーん…オフィスだからねえ。あ、でも、最新の製品やグッズを置いているアップル・ストアがあるみたいよ」
「よし、それ探そう」
車を降りました。そして目の前の建物をよ〜く見ると、
「アップル・ストアってあれじゃない?」
「あ、ホントだ」
てっきり独立した建物だと思っていたので、目に入りませんでした。建物の1階の一区画がストアとして提供されていたのです。しかしオープンは10時。開くまでまだ10分くらいあります。
「写真でも撮るか」
とアップル社周辺をうろうろ。超怪しいですよね、これって。

時間になり、恐る恐るアップル・ストアのドアを押しました。時間が早いせいか、私たち以外にまだ誰も来ていません。
「わあ」
左側にTシャツやバッグなどのアップルグッズ、目の前には出たばかりのiMacやiBookがずらっと並び、奥にはMac用ソフトが棚にびっしりありました。右側にはレジ…お店の人がパソコンで何かしていました。冷やかしにはなれているのか?、人が入ってきても一瞥もしません。ちょっと気が楽になりました。
「iBook、日本で出たばかりなんだよ」
初めて触りました。思ったよりも大きいですねえ。グラファイトカラーのiMacも初めてマジマジと見ました。スケルトンというよりも、透明に近いですわ、これは。本当に丸見え。
「このバッグ格好いいね!」
一番気に入ったのは、黒いバッグ。すごく良いデザインです。
「買う?」
うーん…でも、ちょっと大きいし…迷った挙げ句、止めました。でも、やっぱり買ってもらえば良かったかなあ〜。

「次、どこ行こうか」
アップル社の周りには、他に特に見たい会社がありません。
「自分の会社を見たいな」
夫の勤めている本社は別の州ですが、サンノゼにもオフィスがあるのです。
「いーよ、行こう、行こう」
再びフリーウェイに乗って、私たちはサンノゼのダウンタウンを目指しました。

「ところで会社、どこにあるか知っているの?」
「いや、サンノゼ空港の近くとか…」
何と。私も同じくらいの情報しかありません。確か、とても大きい目立つ建物だとか…。
「行けば分かるよねえ」
甘かったです。
サンノゼ空港の周りをぐるりと走ってみましたが、どれがどれやら全く分かりません。それに目立つ大きい建物はたくさんあるし。第一勧業銀行のビルとか。
「やっぱ住所も分からないとダメだなあ」
「ベリエサだっけ?あ、その後、引っ越したのか?」
…。

私たちはサンノゼを後にしました。(結局、ドライブしただけ〜)

サンフランシスコ 1999/10 :ダウンタウンへ

1999年10月19日

ゴールデンゲート・ブリッジ8時半起床。10時に車に乗り込み、今日はいよいよダウンタウンへ向かいます。サンフランシスコ空港を通り、30分もするとダウンタウンの街が見えてきました。

「どこでフリーウェイ降りるか分かるの?」
地図とにらめっこしながらの運転です。
「こっちだ!」
と降りると、そこはサウス・オブ・マーケット、目的のゴールデンゲート・ブリッジとは反対側でした。このままだとベイ・ブリッジを渡ってオークランドへ行ってしまいそうです。
「大丈夫、左に行けば良いんだ。ほら、マーケットっていう大通りが…」
ここを抜けていけば良いのね、って曲がれないじゃないのっ!
「ひ〜、全然左に曲がれない!」
この辺りはビジネス街のようで、高いオフィス・ビルらしきものがにょきにょき建っていました。ようやく曲がると、そこはチャイナ・タウン。
「あー、ほらほら!ガイドブックに載っていたビルだよ!」
と言っても、夫は上の空。サンフランシスコの道路に苦しめられているようです。私も通りの名前を見ながら地図で今いる場所を探します。
「そろそろトンネルがあるはず…あ、あった!」
ようやく分かりやすい道に出ることが出来ました。
「サンフランシスコ、運転しずれぇ〜」
夫はぶ〜たれていました。


苦労の末、ゴールデンゲート・ブリッジのたもと、フォート・ポイントに到着!早速、車をとめて見に行きます。天気が良いせいか暖かく、観光客もたくさんいました。
「おお、キレイ〜!」
多少もやがかかっているようでしたが、橋の向こう岸までしっかり見えました。何枚か写真を撮って、
「今度は向こうから見てみよう」
と橋を渡りました。(無料)反対側から橋を眺めます。
「眩しい〜っ」
ちょうど逆光です。次に友人に教えてもらったポイント、丘に登って橋を見ました。ここから見ると、ゴールデンゲート・ブリッジの天辺を見て、橋を見下ろし海を見ることが出来ます。
「海に映っていてキレイだねえ」
ここは人も少なく、なかなか良い場所でした。さてと。

また橋を渡り(有料)、私たちは街の中心街を目指しました。

ロンバード・ストリートサンフランシスコは、坂の多い街です。横浜・川崎で「坂が多い〜!」とよく文句を言っている私ですが、サンフランシスコの坂に比べたら可愛いものです。ちょっと足を滑らせたら、下まで行っちゃうんじゃないの?という坂、いきなり目の前の車が姿を消す(それくらい急な)坂…何でこんなところに平気で家を建てているんでしょう。家の中はどうなっているのか、興味津々です。

「ほらほら、この地図で道がぐにゃぐにゃになっているところ、ここに行きたいの」
私がロンバード・ストリートをそう教えると、
「ホントだ、何だ、これ。変なの」
と夫は言いました。ふふふ、ここがね、すごい坂道なのよ。
この坂は下りオンリーなので、反対側から坂を上ってハイド・ストリートの頂点に行きました。この坂を楽しみたくて、普段は行列が出来て渋滞もあるそうですが、オフ・シーズンなのでガラガラです。
「うわっ、何だ、この坂は!」
坂を見て、驚く夫。
「あんまり急で危ないから、Z字状に急カーブを8つ作ったんだって」
そんな話に答える余裕もなく、夫は真剣に運転していました。この坂は急なだけでなく、道沿いに花や緑が植えられていてとても綺麗です。

「ど〜だった?」
坂の下に車をとめ、写真を撮りながら夫に聞きました。
「ちょっと怖かった」
でも(夫の嫌いな)ジェット・コースターよりはましよね。

コイトタワーさて、ロンバード・ストリートを真っ直ぐに行って坂を上ると、コイト・タワーに着きます。高さは約55メートル、頂上には展望台もあるので、登ってみることにしました。
入るとすぐ目の前にエレベーターがあるのですが、チケットはギフトショップのレジにあります。まずはそっちに行かないといけません。
「大人2枚お願いします」

チケットを持ってエレベーターを待っていると、エレベーターガールならぬエレベーターおじさんがチケットのチェックをして、上まで連れていってくれます。
「この人って、1日中上がったり下がったりしているのかな」
「そりゃ、そうだろう」
この仕事がとても好きなようで、得意になって話をしていました。すぐに頂上に到着。
「足下気を付けてね(英語)」
おおっ、エレベーターの箱がずれてるよ〜。ううむ、もしかすると結構技が必要なのかも?

外に出ると、外国にしては珍しい全てガラス張りでした。おかげで、いまいち眺めがクリアでありません。それでも360度、あちこち見ては景色を楽しみます。こうやって高いところから見ると、本当にサンフランシスコはでこぼこした街です。
「あ、飛行機!」
よく見ると、お尻に長い旗のようなモノをつけています。
「××ショップ、本日オープン…宣伝だぁ」
さすがアメリカ、広告の仕方もビッグですね〜。

フィッシャーマンズ・ワーフサンフランシスコに観光に来た人は必ず来るだろうと思われる、フィッシャーマンズ・ワーフにやってきました。コイト・タワーからは車で10分くらいです。

駐車場に車を停めて外へ出ると、オイ、オイと鳴く声が聞こえます。
「おお?何だ、あれは」
「ピア39に野生のカリフォルニア・アザラシがいるんだよ」
桟橋に行くと、アザラシがのたっと何十匹も寝そべっていました。餌は貰っているんでしょうか。
「お腹空いたね。何、食べる?」
「これぞアメリカ!って感じのハンバーガーとポテトフライが食べたい」
「シーフードが売りのフィッシャーマンズ・ワーフで、それってケンカ売ってる?」
だって、クラムチャウダー飽きちゃったんだもん。

入ったのは、木造の建物(って皆、そうですが)の2階にあるレストラン。
「お、さっきのアザラシが見えるね」
アザラシが見える席に案内されました。
念願のハンバーガーは、焼き方を指定して自分で中身を選べるタイプで、いつものように量が多くて食べきれなかったのですが、とても美味しかったです。満足、満足。
「お持ち帰りしますか(英語)」
とお店の人に言われましたが、丁重にお断りしました。旅行中なので、持ち帰っても食べられません。そう言うと、お店の人も納得したようです。こういうお店でも残りモノのお持ち帰りをやっているんですね。
そういえば、両隣のテーブルは両方とも日本人のカップルでした。お昼からシーフードのフルコースを食べているようで、量が多くて苦しそうです。しばらくすると、それぞれに近付いてきて話し、帰っていく男性2人。「結構美味しいでしょう?」と聞いているところを見ると、どうやらツアコンの人みたいです。「集合は×分後ですから」ここはもしかするとツアーで指定されているレストランなのかも知れません。

「お店でも見るかい?」
私たちはレストランを後にしました。

ピア39フィッシャーマンズ・ワーフには、レストランやブティック、ギフトショップが100軒以上、軒を並べています。そんなお店を眺めながらぷらぷら…それにしても今日は暑いです。
「アルカトラズへのフェリーの時間をチェックしよう」
アルカトラズ島、映画「ザ・ロック」の舞台にもなった連邦刑務所、脱獄不可能の島として有名です。ガイドブックによると、フェリーは大人気でチケット入手は困難、ということでしたが。
「余裕で空いてるよ」
「ホントだねー」
と見ている内に、今日のフェリーチケットは終わり。10月は4時までやっているとガイドブックには書いてあったのに、実際は2時で終わりのようです。

「ギラデリに行ってみよう。美味しいチョコがあるんだって。お土産に最適だよ」
夫はそんな情報を同僚から仕入れたらしいです。
「遠いの?歩いて行ける?」
「行けるんじゃないか」
と、そっち方面にてくてく。アンカレッジと呼ばれるショッピングセンターを横目に、デルモンテ缶詰工場を改造して出来たというキャナリーというショッピングセンターまで来ました。お店を眺めながらここまで来るのは、なかなか面白かったのですが、かなり疲れてきました。
「ギラデリってまだ?」
「もう少しだと思うんだけど…」
ようやく開けたところに出て、見ると公園?のある丘の上に、ギラデリ・スクエアと書かれた元チョコレート製造工場が見えました。えーっ、この坂を上るの??すると、すかさず夫、
「疲れたから、今日はもう帰ろう」
ええっ、ここまで頑張って来たのに?!
「明日また車で来れば良いじゃん」
うーむ。しかし疲れていた私は、しぶしぶ承知。またてくてくと来た道を戻りました。

カストロ・ストリート車に戻ると、さらにどっと疲れが…まだ昨日のモントレーの疲れが残っているのかも知れません。
「他に行きたいところは?」
「ツイン・ピークス。そこ行ったら、帰ろう」
「ツイン・ピークスね…」
とガイドブックのマップを確認する夫。
「カストロ・ストリートを通るんだよ」
と私。カストロ・ストリートは、ゲイ・コミュニティで有名なところで、サンフランシスコのゲイの多くが暮らしていると云われ、ツイン・ピークスへの途上にあります。レインボー・フラッグと呼ばれる七色の旗が飾られ、ショップはおしゃれで個性的、とガイドブックに書かれていたので、ぜひ見てみたいと思っていたのです。

「あ、旗がある。あれじゃない?」
綺麗に飾られた旗が見えました。夜になると、ゲイのカップルがよく歩いているよ、と聞いていたのですが、昼間はそんなことはなく(普通、働いてるわな)、聞いていなければ全く分からないでしょう。
「きれいな街だね…」
その通りを走り抜けただけですが、見た感じでは、家もお店も手入れが行き届いて、居心地が良さそうでした。

「ツイン・ピークスってどう行けば良いんだ?分からないぞ」
丘を少し上って、ぐいっと左に曲がると、どんどんと頂上から離れて行きました。周りは民家です。
「違うんじゃない?」
「戻るか…」
そう言えば、友人のSさんに「ツイン・ピークスへの行き方は難しいよ」と言われていましたっけ。

ツイン・ピークスからの眺め一旦戻って、やり直し。
「Sさんに行き方聞いたんじゃないの?」
んー、忘れた。
それでも、えらい細い道を上りながら(絶対に正規ルートではないと思います)、何とか展望の良さナンバー1と云われるツイン・ピークスに到着しました。偶然に近いです。

「おお、よく見えるねえ」
今日行ったゴールデンゲート・ブリッジ、コイトタワーが遠くに見えました。ここから見ると、土地が波打っているのがよく分かります。
「おもちゃみたいな家だな〜」
「緑が少ないね」
「…」
「…帰ろうか」
満喫、満喫。今日は疲れたので、もう帰ります。
帰りのフリーウェイの西日のきつかったこと。サンフランシスコの陽射しは強いです。

ホテルに着くなり、私はベッドへ。「ちょっと寝る」
起きたらもう9時でした。ひえ〜、寝過ぎ。まだ時差ボケでしょうか。この間、夫はSさんに会ったりしていたようです。
「ご飯は?」
「すいてないから良いよ」
夫も疲れていたので、早々に就寝。お昼が遅く、お腹いっぱい食べたとは言え、1日1食ですか。うーん。

サンフランシスコ 1999/10 :ダウンタウンへ2

1999年10月21日

お昼過ぎ、またもやダウンタウンへ向かった私たち。今回の目的は、昨日行けなかったギラデリ・スクエアでお土産のチョコレートを買うことです。今回は歩かなくてすむように、最初からギラデリ内の駐車場に車を停めました。
階段を上がって扉を開けると、そこはもうギラデリ・スクエアのど真ん中。お店がいろいろ詰まっているようですが、どこに何があるのか全く分かりません。チョコはどこに…?
「あった!あれじゃない?」
チョコ専門?のカフェの隣にショップがありました。早速、中へ入ります。お土産にチョコを買う人が多いのか、カゴに大量に買っている人がたくさんいました。アメリカのチョコは甘過ぎ、というイメージがありますが、ここのチョコは日本人にもGOODです。私たちは、会社と両親へのお土産をここで買いました。(チョコばっかり…。)

甘いモノが特に好きというワケでない私たちは、カフェには入らず、ギラデリ・スクエアを出て、キャナリーへの道を散歩することにしました。この辺りはギャラリーが多く、見て歩いているだけで楽しいです。また途中にはケーブルカーの発着所もあるので、ケーブルカーを見ることも出来ます。(乗らなきゃ意味ない??)
「キャナリー行ってどうするの?」
ふふふ、実は観たいモノがあるのです。キャナリー1階のステージでは、黒人の人たちがダンスの準備をしていました。何だかすごいダンスを見せてくれそうです。
「こっち、こっち」
まっすぐ3階に上がります。ここには、サンフランシスコ市博物館があって、興味深い展示がたくさんあるのです。やっぱり、ここまで来たら見ないとねえ…って、やってないじゃない!
「もう閉まってるよ…というか、やってるの、ここ?」
…後でガイドブックを見たら、入場は3時までとなっていました。しかし、その時はまだ3時ちょっと過ぎ。人がいないから早く閉めたらしく、この時既に無人で、まるで閉館したように見えたのでした。
「あ、ダンス始まった」
私たちは空しい気持ちで、3階から1階のステージを眺めたのでした。

ジャパンタウンの五重塔「他に行きたいとこ、ある?」
今日の夜は友人と食事の約束をしているので、余り遅くなれません。
「あとジャパンタウンが見たいかな」
「ジャパンタウンねえ」
かつては多くの日本人が住んでいたという日本人街、ジャパンタウン。しかし現在はこの土地を離れ、今は日本食レストランやショップが集まる場になっているようです。それでも日本人にとっては、ホッと出来る場所とか。

「ここって余り治安が良くないんじゃない?」
ジャパンタウン近く、車を走らせながら夫が言いました。そういえば、何となく雰囲気が…。車はジャパン・センターの中の駐車場に停めました。階段を上って外へ出ると、そこは五重塔があるメインストリート(?多分)。
「寂れてるなー」
余り歩いている人もいませんでした。でも、ま、観光地じゃないですから。

センター内にある紀伊国屋書店へ…普通の日本の本屋さんと変わりません。品揃えもまあまあです。
「どうやってお金を払うんだろう?」
「レジでドルに計算するみたいよ」
ちなみに円の1.5倍くらいの価格になるそうです。やっぱり高いですね。
レストランや美容院などいろいろあるのですが、私たちが面白いと思ったのは、レンタルビデオ屋さんです。内容は、日本のTV番組。ドラマ、バラエティ、歌番組、何でも揃ってます。
「あ、これ、今週のスマスマだよ!私がまだ観てないヤツ」
タイマー録画してきて番組が、わずか3日でもう入っていました。早いですぅ〜。
「日本で観るよか良かったりしてね、録画漏れもないし」
いや、全くですな。

サンフランシスコ 1999/10 :モントレーへ

1999年10月18日

ホテルの部屋からの眺め8時半起床。たっぷり眠って健やかに目が覚めて「わ〜い、今日から観光!」とカーテンを開けると、夜の内に雨が降ったのか地面が濡れ、空も曇っていました。
「天気だけが取り柄(友人談)じゃ、なかったんかい」
「今日はどうする、ダウンタウンへ行く?」
「いや、晴れてないとゴールデンゲートブリッジがきれいに見えないという話だから、今日はモントレーへ行こう」

モントレーはサンフランシスコから南へ200キロほど行ったところにある街です。そこにはモントレー・ベイ水族館があり、水族館好きな夫は以前からチェックしていたのでした。
「そうとなったら、急いで支度しないと」
モントレーは遠いのです。
「何で〜?1時間もあれば行けるんでしょ」
「何言ってんのよ、2時間はかかるわよ。それに道も知らないし」
「えー、そんな遠いんだ。モントレーって」
ちゃんとガイドブック見ていないな>夫。

結局、車に乗り込んだのは10時頃。
「行き方分かる?ガイドブックに寄ると、I-280を南下して、Hwy.85を走り、サンタクララでCA-17に入ってサンタクルーズへ行き、ここからモントレー湾添いを走るCA-1でモントレーへ行く、って書いてあるけど」
「大丈夫だろ。じゃあ、まずは101フリーウェイをサンノゼ方面だな」
車をヴイッと走らせてフリーウェイに向かいます。サンノゼ方面は…。
「あった、あれだ」
標識を見て車線を変えます。…あ、あれれ…???気持ちよくフリーウェイを走っていますが。
「…道、これであってる?」
「あってるよ」
「……こっちって、サンフランシスコ方面じゃない?」
「え!あ、本当だ」
逆方面に行ってるよ〜。こんなんで大丈夫なのかー。無事にモントレーへは着けるのでしょーか??

キャナリー・ロウ頼りはガイドブックに載っている大雑把な地図のみ。そこにはもちろん、細かい道は書いてありません。
「だ、大丈夫なの?」
「任せなさい」
表示を見ながら車線を変えて、どんどん進みます。何しろ100キロ以上出しているので速いです。
「サンタクララ…あった、あれだ」
何とか正しい道に乗ったみたいです。夫、エライぞ!
「どれくらいで着く?」
「うーん、12時くらいかな」
お昼ですか…ご飯して水族館観て…もっと先の観光地まで行きたいのですが、間に合うでしょうか。

サンタクルーズを通り、地図上では「湾岸線」に入りました。しかし、海なんて全く見えません。しかもえらい細い一車線になったりします。
「モントレーって遠いね」
「飛行機で行くくらいだからね(サンフランシスコから45分)」
帰りも運転して帰ると思うと、げんなりしますね。しかしアメリカはフリーウェイが無料、自分で頑張って運転すれば、交通費が全く掛からないのです。日本だと高速料金が掛かってしまいますから、これは、やっぱり美味しいです。
「サンド・シティかあ、本当に砂ばかりね…」
外の景色の単調さに、車に乗っているのも飽きた頃、ようやくモントレーに近付きました。

「着いた、着いた!あれがフィッシャーマンズ・ワーフだよ」
お腹が空きました、まずはご飯を食べないとね!…と思っていたのに、何故か通り過ぎる夫。
「水族館と近いだろうから、水族館近くに車をとめてから歩いて来よう」
そ、その根拠はどこから…?果たして夫の予想に反し、そこは歩いてはいけない距離でした。
「フィッシャーマンズ・ワーフは夜にしよう。昼は時間がないから、簡単に済まそうよ」
ちぇっ〜。
水族館が見えました。しかし駐車場が分からず、通過。あれよあれよという間にパシフィック・グローブという地区まで来てしまいました。Uターンしないといけません。車ってこういうところが面倒です。

ようやく車を戻して駐車場に入れたのは、モントレー・ベイ水族館の横にある賑やかな海岸添いの通り、キャナリー・ロウの駐車場でした。

モントレー・ベイ水族館「わーい、ご飯、ご飯♪」
キャナリー・ロウはきれいで可愛いお店がいっぱい並んでいました。オフ期のせいか人は余り歩いていませんが、お店は開いています。海沿いのせいか、風がちょっと肌寒いです。
「何、食べようか…」
いくつか見ましたが、迷っていると遅くなるので、海が見えるというレストランに入りました。案内されたのは、まさに海が真っ正面の窓際の席。
「クラムチャウダーとねえ、シーザーサラダ」
クラムチャウダーはモントレーで絶対に食べたかったんです。夕食に本当に食べられるか分からないから、今食べておきます。あとは夫のリクエストでトマトソースのエンジェルヘアパスタをオーダーしました。食べきれないので、1つずつ頼んで、全部シェアします。
「あ、アザラシが死んでる」
見ると、目の前の浜辺にアザラシが打ち上げられていました。鳥につつかれていますが、ピクッともしません。
「可哀相だねー」
そういえば、この近くにはアザラシの群が住んでいるとガイドブックに書いてありました。

さてこのレストラン、料理は非常に美味しかったのですが、出てくるのが遅くてちょっとイライラしてしまいました。でも周りを見ると皆のんびり食べています。
「んー、セカセカしちゃ、いかんということだね」
と言いつつ、先を急ぐ私たちは食べ終わると早速、モントレー・ベイ水族館に向かいました。

水族館内水族館に入り真っ先に見たのは、何故かエビ。どうやらモントレー湾に棲む魚たちのコーナーだったようですが、いきなりエビかあ、という感じでした。
「あ、大きい水槽があるよ」
思わず貼り付く夫。やっぱり水族館といえば、こういう大水槽ですよね。この他、母親とはぐれたというラッコがいたり、深海魚の見られるコーナーがあったり、触れる水槽があったり、砂浜が再現されたところに鳥がいて間近で見れたり、いろいろと質問できる説明員のいるコーナーがあったりと、なかなか盛りだくさんの内容でした。
水族館を出たのは5時頃。
「どうだった〜?」
「シャチやイルカが舞い踊るのかと思っていたのに、なかった」
…それは、ガイドブックの反対側のページに載っていた、シックス・フラッグス・マリンワールドでは?あれはモントレーじゃないよー。

さて、と。日が落ちない内に、景色がキレイだという17マイル・ドライブを通って、カーメルという街まで行かないといけません。
「17マイル・ドライブは有料道路で、ここから1番近いのはパシフィック・グローブ・ゲートね」
「パシフィック・グローブって、さっき間違えて入ったところだよね」
と、ひとまずそちらに車を走らせます。標識があったのでそれに沿って行くと、道が二手に分かれていました。どうやら右はゴルフ場みたいです。で、左に進むと、17マイル・ドライブという道を発見!そこを海に向かって進みましたが、途中で道が分からなくなりました。
「あれー、通りの名前はあっているよね?」
「でも住宅街みたいよ、違うんじゃない」
…ひとまず戻ります。が、戻りすぎて水族館をこえちゃいました。時間がないというのに〜〜!イライラ。
「やっぱり、さっきのゴルフ場みたいなところじゃない?」
「行ってみる?」
ゴルフ場と思っていた道は、実際に行ってみると海岸沿いにずっと道が繋がっていました。そこを突っ走ってカーメル方面に向かいます。
「17マイル・ドライブは分からかったけど、ここもキレイだよね」

あー、でもやっぱり、せっかく来たんだから17マイル・ドライブ、見てみたいです。

17マイル・ドライブで17マイル・ドライブは見たい、しかしゲートは分からないので、とにかくカーメル方面に向けて走りました。
「もう17マイル・ドライブに入ってるんじゃない?」
「そんなはずないよ。だって有料道路だし、ゲートでは説明が載っているマップを貰えるって書いてあるもん…あ」
「…もしかして、あれ?」
突然目の前にゲートが見えました。これぞまさしく、探していたパシフィック・グローブ・ゲート!
こんなに遠かったんです。こりゃあ、分かるワケがありません。

ゲートでお金を払うと、カラー3つ折りのコースガイドマップを渡されました。海岸沿いを中心に21のビュー・ポイントが示されています。ビュー・ポイントはとても接近しているものもあるので、私たちはそんなに時間もないし、適当に飛ばしながら見ることにしました。
そんな中、特に気に入ったのは、少し離れた岩場にオットセイやアシカが寝そべっている「シール・ロック&バード・ロック」ポイントです。ここには写真のようなリス?のような動物もいて、これがまた全然逃げずに間近で見れて、可愛かったです。
17マイル・ドライブ地域内は、どうも超お金持ち別荘地帯のようで、ちょっと海岸を離れると立派な扉が並んでいて、それを見ているのも興味深いです。

「あれ?ローン・サイプレスを飛ばしたでしょ?」
あと少しで終わりという時に、私は見たかったポイントを通り過ぎていることに気付きました。
「マップの表紙になっているところだったんだよー」
時間がないのは分かっていますが、見れなかったとなると、どうしても見たくなり、ついごねてしまいました。
「じゃあ、すぐだから戻ろう」
とすぐにUターン。無事。降りて写真を撮れました。
「満足したかい?」
へへ、おかげさまで。

カーメル・ゲートに着き、私たちは17マイル・ドライブを出ました。

カーメルの街並みカーメル・ゲートを出ると、そこはすぐカーメルの街でした。
カーメルにはいわゆる観光名所というものはほとんどありません。あるのは、センスのいいブティックやギャラリーの並ぶ素敵な通り。まるでイギリスに来たかのような錯覚を覚えます。新婚旅行で行ったイギリスの湖水地方がちょうどこんな感じでした。
「歩こうよ!」
車を止めて散歩しました。時間は6時近く、そろそろ寒くなってくる頃です。
「金持ちの街って感じだなあ」
と夫。アメリカでは馴染みのない街並みに、ちょっと不機嫌みたいです。私は見て歩いているだけで楽しいですけどねー。

モントレーのフィッシャーマンズ・ワーフに戻りがてら、カーメル・ミッションと呼ばれる教会に寄ってみましたが、時間が遅かったためにもう閉まっていました。うーむ、残念。
「お腹空いてる?」
「あんまり…でも食べないと夜お腹空くよ」
1号線を通ると、あんなに時間をかけた17マイル・ドライブもアッという間でした。モントレー湾に車をとめると、レストランの並ぶ桟橋へ。6時半ですがまだ明るいです。

レストランの店先にはお店の人が立ち、呼び込みをしています。
「クラムチャウダー、飲んでごらん」
さすがフィッシャーマンズ・ワーフ、クラムチャウダーの試飲をさせているお店がありました。
「ここで良いか」
私たちはここで食事することに決め、2階にあがりました。蝋燭の明かりが良い感じです。私たちはクラムチャウダー(またかい)とロブスターテイルを頼みました。当然?シェアです。お腹が空いてないとはいえ、少なすぎるかな、と思いましたが、ロブスターテイルにはサラダとパスタが付け合わせでついていたので、小腹を満たしたかった私たちにはちょうど良かったようです。
「ロブスター美味しいね」
「うん。でも1皿とはいえ、時価を確認せずにオーダーしちゃう私たちって大胆かも」
わははははは。

ローン・サイプレス食事を終えてレストランを出たら8時でした。これから車を運転してホテルまで2時間。ひゃー、昼間と違って暗いし、泊まりだったらどんなに良かったことか。
「ね、あれ見て」
駐車場に戻って車に乗ってビックリ。フロントガラスに薔薇の花が一本、飾られていました。
「何だ、あれ」
夫も驚いて薔薇を手にしますが、特にメモも何もありません。周りを見ましたが、私たち以外にそんな車はないようです。何のために、誰が?謎です。バックシートに薔薇を放って、私たちはフィッシャーマンズ・ワーフを後にしました。

暗い道をひた走ります。何しろ、先は遠いのです。
「アメリカの道路って暗いよね」
「うん、でも暗い方がかえって安全らしいよ」
「用心するから?」
会話を保とうとしたのですが続かず、30分ほどで私は寝てしまいました。疲れているだろうにその間、運転を続ける夫、申し訳ないッス。

目が覚めるとフリーウェイ、あと少しでホテルのある街でした。時間は10時前、時間通りです。
「どこで降りるか分かる?」
え。そういえば、夫はサンノゼ方面から運転して降りたことがなかったのでした。
「あ、フォスターシティってあるよ。あれじゃない?」
しかしそこはホテルのあるいつもの出口ではありませんでした。しかしどうせ同じ市内、しばらく行けばホテルがあるだろうと私は思っていたのですが。
「ダメだ、違った。分からない」
しばらく行くと夫はイライラして、またサンフランシスコ方面のフリーウェイに乗りました。
「市内と云っても広いから、出口が違うと分からないんだよ」
そんなものですか…しかし今度は行き過ぎたのか、気が付くとフォスターシティより先の街名が出ていました。
「もう通り越してたんだ!」
降りてサンノゼ方面のフリーウェイに乗って戻ろうとした夫ですが、入り口を逃して、街に入ってしまいました。フリーウェイからどんどん離れていきます。
「ここは曲がれない。完璧に迷った!」
疲れているのか、かなり焦ってイライラしているようです。どうせ車も少ないし道も広いのだから、スピードを落としてUターンすれば良いのに、と私は思ってしまいますが、夫はスピードをゆるめず突っ走っています。しかし、しばらく迷って再び入り口を見付け、サンノゼ方面のフリーウェイに乗れました。今度は通り越していないようです。
「あった、いつもの出口」
こちらからは慣れているので、すぐに見付けられました。ホテルに着いたのは10時過ぎ。迷っていたのは、10分くらいのようです。
「疲れた…」
お疲れさま、とぎゅー。あんなに焦っている夫は、久しぶりに見ました。やはり夜、知らない街を走るというのは、かなりのストレスなんでしょうね…危ない地域もあるし。

12時には倒れるように寝ました。明日はいよいよダウンタウンに行きます。

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